SI2023 特別講演・式典・表彰式

特別講演

講演題目:
モーションコントロールのシステムデザイン

日時・会場:
2023年12月15日(金) 16:00-17:00
朱鷺メッセ メインホール

講演者:
慶應義塾大学 新川崎先端研究教育連携スクエア 特任教授 (名誉教授)
大西公平 氏 ( ホームページ )

ご略歴:
1980年東京大学大学院工学系研究科修了、工学博士。同年慶應義塾大学工学部助手に着任。専任講師、助教授、教授を経て現在新川崎先端研究教育連携スクエア特任教授。2018年同大学名誉教授。IEEE Industrial Electronics Society President(2008年~2009年)、電気学会会長(2015年~2016年)、日本学術会議会員(2014年~2020年)などを歴任。モーションコントロール分野の確立のため1990年にIEEE Advanced Motion Control Workshopを開催。2002年には医学部との共同研究で鮮明な力触覚伝送に成功しリアルハプティクス技術として定式化。2012年福澤賞、2016年紫綬褒章、2019年藤原賞、2023年ヒロセ賞などを受賞。

講演概要:
パワーエレクトロニクスの重要な応用分野に電動機制御がある。1980年代の初めに、この分野で米国の大企業におられた著名な研究者に北米の国際会議でお話を伺う機会があった。そのとき、電動機の制御とは速度制御なのであまりやることはないと仰っておられたのが印象的であった。トルク制御はスイッチング周波数の許す限りの帯域で電流を制御すれば十分なので、ことさらに研究する必要はないという考えをお持ちだったように思う。当時はそのような考え方が主流であった。モーションコントロールは文字通り運動の制御に関する研究開発分野であるが、究極の目標は人のように作業ができる人工機械の運動制御の実現になろう。そこでは(人がそうであるように)力制御が不可欠である。これまでのように速度制御(位置制御を含めて)だけでは力が不定になり、力制御だけでは速度が不定になってしまうという壁を乗り越えてインテグレーションしないと人のような運動を実現することは難しい。1980年代から半世紀が経つが、その間にモーションコントロール分野でどのようにこの壁を乗り越え、これからどのように発展していくのか、システムデザインの立場から一緒に考えてみたい。

式典・表彰式

日時・会場:
2022年12月15日(木) 17:00-18:00
朱鷺メッセ メインホール